偉そうな態度はいらない。
何の役にも立たないから・・・。
劣等感なんていらない。
空の向こうに飛ばしてしまえばいい・・・。
さあ!実力を伸ばして、大空を悠々と泳ぐ「鯉のぼり」になろう!
新しい「令和の時代」には、「鯉のぼり」がよく似合う。
腹の中にあるものは「風」だけでいい。
大きな口に空気をいっぱい吸って、新学期を思い切り走り抜けよう!
空の無限に 風筒ぬけて 鯉のぼり
先日、入学式を終えたばかりなのに、暗い顔をした松田聡(仮名)がやってきました。
入学した高校は「第1志望校ではなかった」のでやる気がしないというのです。
「僕は失敗ばかりしているダメな人間だ」
「どうせ何をやってもうまくいかない」
「入学した高校に期待が持てない」というのです。
自信を失うと将来に対する夢や希望まで否定してしまうのですね。
プライドが傷ついたために、コンプレックスで「自分を大切にすること」を忘れてしまっているのです。
視野が狭くなって「受験に失敗した自分」しかみつめていないのですね。
自分のよさを見ることも、人生の無限の可能性をみうしなってしまっているのです。
とんでもないことです。
「空の無限に 風筒ぬけて 鯉のぼり」は、俳人三上秀吉さんの句です。
クヨクヨしないで、新しいハードルを、軽々と越えていく俳句です。
令和に生きる人は、こうした「軽さ」が大切です。
私は、こうした生徒・大人にたくさん接してきたので格別驚きません。
私自身の人生を振り返っても、松田君と同じような「挫折や失敗を繰り返してきた」のですから・・・。
孤独感や喪失感は人生で何度も経験するものだ。
・・・といっても当事者には辛いだけですね。
だから、松田君から「いろいろな話」を聞くことにしました。
高校受験を失敗した理由とか、これからどうしたいとか。
聞いているうちに、松田君は少しずつ元気になっていきました。
自分が一番大切にしたいことが見えてきたのです。
ホンネは「これじゃだめだ」と思って私のところに来たのですからね。
失敗も挫折も「経験してよかったこと」になるときがくる
「人の一生は重荷を負うて 遠き道を行くがごとし」は徳川家康の言葉です。
重いですね。
こんなに背負っちゃいけません。
試しに、この「人の一生」のところに、「日本の未来」を入れ替えてみてください。
核兵器・環境破壊・異常気象・政治不信・不景気・殺人事件・治安不安などをイメージすると、明るい未来どころじゃなくなります。
人生を肯定しなければ未来は開けてきません。
私は静岡に住んでいますから、久能山東照宮に行きます。
麓の久能山下から、山頂まで1159の階段があります。
確認したことはありませんが<いちいちご苦労さん>という語呂合わせだと聞きます。が、人間の一生は、ご苦労さんじゃありません。
遣り甲斐があることも、楽しいことも沢山あるのです。
失敗も挫折も「経験してよかったこと」になる時があるのです。
眼下に広がる「駿河湾の景色」は抜群に綺麗です。
5月の「鯉のぼり」が、大空に爽やかに舞う姿と同じです。
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