成績を上げるには?

誰だって、勉強ができるようになりたい。

 

「成績のいい子だね」と褒められたい。

 

じゃどうしたらいいの?

 

一生懸命に勉強することが大切なのはわかっている。

 

実際に、頑張っているのに「成績が上がらない・・・」

 

そんな君のために、今回は「進研模擬試験の活用」について書いてみよう。

 

次の表は、進研模試・高1・7月・英語の記述のデータです。

まず、資料を見てください。「A」・「B」・「C」に区別してありますね。

LEADETの高校生は、この進研模試を、今年も学校で受験したでしょうね。

そこで、「自分自身の帳票」を取り出して、比較してみてください。

 

「A」の範囲は確実にできるようにする

最初に着目するのは「A」の範囲です。

平均点(36.7)のところで線が引かれていますね。

この進研模試は、学校の「進度に合わせて」作成され、厳しく「平均点管理」されているので、毎年、平均点はほとんど動きません。

だから、学年が違っても基本は同じです。

「他者比較」・「他校比較」ができるし、数年前からの「学年と比較」もできるので、先生方が「面談」などに使いやすいので、多くの学校が使っているのです。

 

「A」範囲は、確実に得点しなくちゃいけない基礎の箇所です。

つまりテスト問題で言えば<設問の(1)>です。

平均点を取ろうとするなら、確実に(1)で得点を取るのが賢明です。

この範囲内で「抜け落ち」していたら平均点まで届きませんね。

100点取らなくていいんです。

まず平均点を確保すると自信が付きます。

「捨てる学習」があってもいいのですよ。

 

さて、「君の帳票」を見ると、この全国平均より、「高いところ」と「低いところ」があるでしょうね。

そこをチェックしてください。

私の言うことが理解できない人は、君の帳票の中に「小問」の点数が出ているはずですから、そこに着目するとよいのです。英語だけでなく、国語も数学も・・・どの教科も同じです。

 

そして、先日の模試の問題を取り出して、「小問」とすり合わせてください。

どの問題で「高得点」が取れていますか。

そこは「君の得意の分野」ですね。

ではどこで「失点」していますか。

平均点と比べて低いところが、君の弱点ですね。

例えば、「Aの範囲の長文」を落としていませんか。ということは、君はまだ、長い英文を読むことに慣れないと言うことになりますね。

 

また、君は「リスリングのどこで失点していましたか」。

普段、リスニングを勉強していないからの結果ですね。

これからは「弱点をカバーする勉強」が必要です。

模試を受けたら、こうした「振り返り」が大切なのです。

「思うような成績が取れなかった」と言って、ろくに帳票を見なかった人は、いつまでたっても学力が「伸びません」から、注意しましょう。

 

「強み」と「弱み」が見える範囲「B」

次に「B」の範囲を見てください。

得点は、(36.7~71.5.点)で線が引かれていますね。

区切りが<偏差値70>で、その上が「C」ですね。

その前の54.1点<偏差値60>で区切れていますね。

だんだんと難しくなって得点が伸びないことがわかるでしょう。

この範囲が模擬試験では(2)に当たる部分です。

 

一般受験する人は、この範囲で「得意の分野」で得点を稼ぎ、「不得意な分野」を少なくすることがポイントになるのです。

ここでも、しっかり得点を取っている問題はどんなところですか。

 

「失点」しているところをはっきり意識して、補強することが必要です。

漠然と勉強するのではなく、「強み」を伸ばし、「弱み」を補っていくのです。

ダラダラとやっては成績は伸びません。

 

ここで差がつく「C」の範囲

次に「C」を見てください。

<偏差値71.5以上>です。

模試の問題では(3)に当たる部分です。

真面目で、一生懸命な人は、「1問ずつ丁寧に解いていかなければならない」と考えがちですが、これでは時間不足になります。

学力に自信がない人は、(3)を初めから捨てればいいのです。

 

つまり、「できるところからやる」「できるところからしっかり得点する」のです。

旧帝大以上の大学や早・慶・上智を受験する予定の人は「ここが勝負」ですから、しっかり得点を稼いでください。出題者としては「差をつけさせる問題」です。

英語の成績上位者の差は「難しい長文の読解力」と「表現力=自由作文」であることがハッキリわかりますね。

「累積得点」を赤い点線でつなげてありますが、最後は100になっています。

 

受験者に公表していませんが、得点集計を見ると(1)(2)(3)の正解率がしっかり判明するのが進研模試の特徴です。これは「テストの質」の問題です。

同じように、厳しい中・高一貫校・公立トップ進学校では、「校内の実力テスト」も比率がハッキリ出るように作っています。が、甘い学校もあります。(笑)

 

だから、ただ「できた・できない」と嘆くことは無意味です。

(1)は、確実に得点し、失点しない。基本問題がから失点してはいけない。

(2)は、得点できる箇所を増やす範囲。ライバルに差をつけるポイント。

(3)は、得意分野で高得点を狙う。特に、自信のある教科で得点を伸ばす。

丁寧に、教科別に分析してみると、本当によくわかりますよ。

 

進研模試は、全国の高校が受験しています。

特に高1・高2の7月・11月は、40万人も受験する大規模です。全国の高校・個人が比較できる模試です。

毎年のセンターテストの受験者が50万人程度ですから、高1・高2生の大学進学志望者の大半が受験していることになります。

 

私はこの模試に20年以上も関わってきましたので有効に活用して欲しいと願っています。

この資料の提供者は、東京都内の中堅私立中高一貫校の先生です。勿論、私の友人です。

 

彼は「生徒に、自分の弱み・強みを分析させ、学力向上・判定値アップに発展させていきたい。

自由にお使いください」と資料を提供してくれました。