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SDGs実験教室 廃油から石けんをつくる!

今回は「廃油から石けんをつくる」ことを通して、再利用(リサイクル)について学びました。

 

まずは石けんの原理を学びます。

 

石けんには油になじみやすい「疎水性」の部分と水になじみやすい「親水性」の部分があるとのこと。

 

この2つがあることで、「水と油」という混ざらないものを混ぜることができ、油汚れを落とす効果があるそうです!

 

実際に石けんづくりに入ります。

 

まずは、油を10g、エタノールを3ml計ってビーカーにいれます。


このあと「撹拌(かくはん)」させるために、かき混ぜ続けます。

ここでみんな実験用のメガネを装着して、更に、「オルトケイ酸ナトリウム」を入れて、ゴマすりみたいにゴリゴリ粒をつぶします。

このあと、なんと20分かき混ぜます!!


20分もかき混ぜ続けるのは大変でした!

 

特に小学生たちはこの工程だけでヘトヘトでした。。。

 

「昔の人は、石けんづくりも大変だったんだね!」と呟きながら、手が痛いと言いつつかき混ぜ続けてくれました。

 

その後、水を5ml混ぜてさらにかき混ぜる!

 

まだ、液状のシャバシャバの状態です。

 

これをビーカーごとホットプレートに乗せて、さらにさらにかき混ぜる。

 


次第に液体が固まってきて、ネバネバしてきます。

 

中学生たちは、「ハチミツみたい!」とか「パンに塗って食べたい!」とか言いながら混ぜていました。

 

山本先生から、これは食べると苦いんだよと教えてもらっていました。

 

最後に飽和食塩水を少し加えて、ろ過をします。

 

これを「デカンテーション」といいます。

この時点で、かなり固まってきて、液体と固体が分かれた状態に!

 


キッチンペーパーで水分を吸い取り

形を整えて


完成!あとは、持ち帰って日陰で1週間ほど乾かすと、石けんとして使えます!

実験の振り返りとSDGsについてのディスカッション

実験後は振り返りを行いつつ、ディスカッションへ。

 

小学生はややお疲れ気味でしたが、さすが中学生と高校生はしっかりと議論をしてくれていました。

 

そんな小学生たちも、「水質汚染」について、身近な例から「自分たちにできること」を考えてくれていました。

 

中高生は、更に視野を広く議論をしていました。



世界には何10億人という人が、安全な飲み水を飲めなかったり、感染症防止に必要な手を洗うための水や石けんなどがなかったり、清潔なトイレなどの下水のシステムが整っていない環境にいます。

 

驚いたのは、地球の中で「川や沼や湖にある淡水」(飲んだりできる水)はわずかしかないということでした。

 

なんと地球全体の水の0.01%しかありません。

 

この環境を守ることは、私たちやその先の世代のためにもとても大切であると話していました。

 

 

再利用(リサイクル)について

また、今回のテーマである「再利用」についても議論は活発でした。

 

高校生たちは、家庭などで揚げ物をした際に出る「油」をどうやって再利用するか?の議論が活発でした。

 

「油」はコンビニでもファーストフード店などでも大量に使われています。

 

再利用には、今回行った「石けん」に作り変えることの他、「サーマルリサイクル(廃棄物を焼却処理した際に発生する排熱を回収し、エネルギーとして利用すること)」や燃料として再利用することなどが考えられると、意見が出ていました。

 

 

 

山本先生からは、「アルミニウム」は原料となるボーキサイトから作るよりも「再利用」して作った方がエネルギーも使わずにできることなど、再利用についてのさまざまな知識が伝えられていました。

 

かき混ぜる20分は大変でしたが、気づけば2時間があっという間に終わっていました。

 

高校生は時間になっても議論が進み2時間半近くも過ぎていました。

 

最後は後片付けまで自主的に手伝ってくれて、その姿勢に感動しました!

 

今回の実験教室のレポートは以上となります。

 

リーデストでは、今後もこのような生徒の学びや気づきのきっかけとなる取り組みを進めていきます。

 

こんなことをやって欲しい!というリクエストもお待ちしています!