「AIと量子コンピューター」による大変革の時代が来た
「AI(人工知能)」への流れが、急激になっている。
このままいけば、AIが、人間を支配する時代になる。
いや、すでに、AIなしでは、生活が成立しない時代になっている。
その上に「量子コンピューター」が登場してきた。
これは、普段私たちが使っているコンピューター(古典的)の1億倍の計算力を持つという。
AIに量子コンピューターが搭載されたらどうなるか。
医療・教育・介護・航空工学・生物・物理・化学・文学・芸術から戦略兵器の開発と、あらゆるものを「根底からひっくり返す」だろう。
すでにその時代に突入している。
今回は、「医療と教育の分野」に焦点をあわせて整理してみよう。
AIと量子コンピューターとは
分かりやすくかみ砕いてみよう。
正しく言えば、現状では、AI(人工知能)の定義は曖昧である。
ここには2つの立場がある。
「人間の知能そのものを持つ機械を作ろうとする立場」と、
「人間が知能を使って行うことを機械にさせようとする立場」である。
いまのところ、私たちは「後者」で考えているが、理論面とハード面の進歩が著しい。
AIによる入社選抜を行う企業が出てきた。
健康診断はAI搭載のタッチパネルで行うという企業も現れたという。
これでは数年後、医者もいらなくなるという意見もある。
つまり、「AIが人間を管理する」ということである。
いま、私たちが「コンピューター」と呼んでいるものと、「AI」とは全く異なる。
また「量子コンピューター」とも異なる。
混乱して考えては正しい理解にならない。
この3つは、全く異なるのである。
私が最初にコンピューターの存在を知ったのは、学生時代、50年前のことである。
しかし、大規模な「計算機」を前にして、全く理解できなかった。
これが「ホストコンピューター」で、「古典的」なものである。
その後、いま自宅で使っている「パーソナルコンピューター(パソコン)」が開発されたが、すでに開発の限界が見えてきたという。
そこで、注目されているのが「量子コンピューター」である。
専門的なことに興味のある人のためにメモしておこう。
「古典的コンピューター」は・・・0と1(あるとない)のような2値で問題を処理する。
「量子コンピューター」は ・・・量子力学で言われていた量子の存在は確率的(ある/ないじゃなくて、ある状態・ない状態の「間の状態」が「確率的に重なっている」と考えるのである。
これは、古典物理学では(アインシュタインでさえ)考えられなかったような話を出発点にしている。
スタートが異なる。
・・・もっと詳しく知りたい人は、自分で調べてください。
量子力学・統計力学・離散数学・離散最適化問題など・・・。
ガンダムとドラえもんの違いとは
私は、LEADESTのメッセージで、ドイツの「エニグマ(戦略暗号機)」を破るために開発された「チューリングマシーン」について書いたことがある。
<Message8 鉄腕アトムが誕生する日>を見て欲しい。
1936年、イギリスの数学者Alan Turing氏によって、アルゴリズム(計算方法・組み合わせ最適化)さえ与えれば、どんな論理演算も実現できる計算機「チューリングマシン」ができると構想され、コンピューターのスタートとなったと書いた。
これをハードウェアとしてハンガリー出身の米国の数学者John von Neumann氏らが「ノイマン型の計算機」を実現させた。
現在のPCやスマートフォンをはじめとするコンピュータ-は、すべて「ノイマン型コンピューター」の仕組みで動作している。
これが「スマホの歴史と背景」である。
もっと分かりやすく理解するために、ロボットに置き換えてみよう。
ロボットは、「操縦型」と「自律型」に2つの形に分かれる。
「ガンダム」のような操縦型と、「鉄腕アトム・ドラエモン」のような自律型のものをイメージし、比較すれば理解しやすいだろう。
「鉄腕アトム」はAIを搭載した自律型で、触覚・嗅覚・味覚・感情さえ持っている。
「ドラえもん」のイメージで開発を進めているところもある。
私は、「AIが怒るか」というテーマで「アンガ―(怒り)・マネジメント」を考えてみたが、人間と機械の違いを「怒りという感情」から考えると違いが明確になると思ったからである。
実際に、アルゴリズム(計算方法)の与え方によって、「機械であるAI」は、現在の私たちが予測する以上の働きをするだろう。
しかし、現状では「感情は搭載できない」。
また生殖ができないから、増殖できない。
ドラえもんには子供ができない。
近い将来、視覚、触覚などの人間の感覚器官を、「ダイレクトに信号化」する、あるいは、そういう疑似的な信号を作るなどして、AIの技術を用いて処理できるようになれば、「計算機」を「人工知能」に、近づける可能性があるだろう。
「人間の皮膚のような感覚を持ったロボット」に背中を支えられる時代が来たら、介護のやり方が変わるだろう。
私のような不器用な人間が、パソコンで作業する場合でも、「何をすべきか」を指示すれば、パソコンは、正確にその任務を遂行してくれる。が、指示しなければ何もしないし、できない。
厳密に記述されたアルゴリズムがなければ、「計算機」だから、コンピューターは何もできない。
私が、自宅でPCが動かなくなってしまった時は悲惨である。
私は無知で、計算機に指示ができないからである。(苦笑)
~後編に続く~
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